大アルカナ 全22枚 カードの意味を解説
このページではタロットカードの、22枚の大アルカナに描かれている絵柄とカードの意味を簡潔に解説します。
各カードごとに、
・カードのキーワード
・正位置の意味
・逆位置の意味
を記載しています。
大アルカナとは
タロットカードは全部で78枚あります。
そのうち、「0 愚者」のカードから、「XXI 世界」までの22枚のタイトルの付けられたカードが大アルカナです。
1909年に発売されたライダー版よりも古い時代のタロットカードでは、
大アルカナのみに凝ったデザインの絵が描かれており、
小アルカナのカードは非常にシンプルなデザインのものが主流でした。
その為、タロットカードのうち特に大アルカナでは様々な解釈の深掘りが行われてきました。
非常に深遠な意義が見出されており、哲学用カードとも言われています。
タロットカードの中でも重要な意味を持っているとされています。
それぞれのカードを選択するとそのカードの説明まで移動できます。
0.愚者 THE FOOL

キーワード
何にもとらわれない自由と強い衝動
華やかな服を身にまとった男性が、崖の上を踊るかのように歩いており、頭上には白い太陽が輝いています。
男性のまなざしは足元ではなく遥かな空の広がりに向けられています。
足元の白い犬は彼に危険を知らせているかのようにも見えます。
しかし彼は目の前の谷底への入り口を全く恐れてはいません。
まるで天使が現れて彼の体を支えてくれる確信を持っているかのようです。
このカードは、描かれている愚者のように、何にもとらわれず、どこにも属さず、全てから解き放たれている状態や、創造の旅の始まりであり、どこへでも行くことができる、その先で何者にでもなり得る大いなる可能性を表しています。
犬の姿勢がヘブライ文字のא(雄牛)を表しているという説もあり、愚者の内に秘められた闘牛のような激しさ、強い衝動を意味しているともいわれています。
このカードが出た時は上手くいくかいかないかなんて考えずに、自由に心の声に従って行動しましょう!
正位置の意味
自由 何にもとらわれない 縛られない 純粋 解放 大きな可能性 枠の外の存在 探求者 新しい旅立ち 旅人 冒険 目的を持たずに行動してみる 行き先を持たない風のように 衝動に突き動かされる 心に従う 好奇心
逆位置の意味
無計画 気まぐれ 無責任 ルーズな行動 先が見えない 愚か 軽率 無謀 衝動的 現実逃避 常識がない バカ
I.魔術師 THE MAGICIAN

キーワード
自ら創造を開始する
右手に持つワンドを高く掲げ、左手は大地を指しています。この姿は、有名な錬金術の格言「As above, so below(上なるごとく、下もかくのごとし)」を視覚化したものであり、意志を通じて現実を創る存在を表しています。
頭上のインフィニティ(8という数字とも見れる)や腰のウロボロスの蛇も高い次元の存在とのつながりと、それらとの絶えることのない境界を越えたエネルギーの循環を表します。
テーブルの上のには4元素を表すシンボルがあります。
魔術師はこれら目の前にある元素を活用し、創造的な活動を行います。
このカードは始まりのカードと呼ばれますが、何かが始まるのを待つ時ではありません。
描かれている魔術師のように自ら積極的に創造を開始する時です。
バラとユリは魔術師が成し遂げたい事柄に対する強い思いや向上心を表し、彼の持つ創造の欲求が高次のレベルであり、創造しようとする世界の美しさを意味します。
我々も同様に、晴れやかで実りある人生を創造していくためにはまず、自らを成長させ、可能性を広げ、大きな目標や大切にしたい理想に焦点を当て、洗練された欲求を持つことが重要です。
正位置の意味
今あるものを使って行動を始める 行動を起こす 始める ゼロからの創造力 発想力 聡明 頭脳明晰 話し上手 独創的 チャンスを自ら掴む力 潜在能力の発揮 自分の意志で現実を動かす 才能 霊性と物質性を結びつける クリエイティブ
逆位置の意味
消極的 エネルギー不足 希望を失う 才能を活かせない 未熟 焦り 中途半端 嘘 詐欺 ごまかし スランプ 過信
II.女司祭 THE HIGH PRIESTESS

キーワード
自分がどうありたいかを明確にしていく
足元には三日月、頭上には角と球のある王冠、胸には十字架があるこの女性の姿は、エジプト神話のイシス神を象徴するものと言われています。
彼女が座る場所は聖域の入り口といわれ、手にはTORAと書かれた巻物を持っています。
まるで彼女はこの聖域を守るためにTORAに書かれた教えに忠実に従い、更に私たちを導いてくれる聖なる存在であるかのようです。
このように女司祭のカードは、誰にも侵されることがあってはならない、あなたという存在の聖域、どのような存在でありたいか、自分は何者なのか、どんな想いがが自分の原動力となっているのか…ということをはっきりと線引きし、明確にしていくことを促します。
あなたのアイデンティティは、始めから確立されているものではありません。
自らの精神・感覚に従い、聖域に立ち入ろうとする、不適切なものを拒み、適切なものを受け入れるという、日々の選択によって築き上げられていくものです。
そうすることにより、自分という存在が明確になっていきます。
正位置の意味
自分のあり方を明確に アイデンティティ 自分らしさ 自分の聖域 感性・感覚・直感 潜在意識 本音 原動力となるもの 神秘性 穢れがない
逆位置の意味
判断力の低下 神経質 ヒステリック 閉鎖的 冷酷 無慈悲 両極端 融通が利かない 落ち着きがない 批判的
III.女帝 THE EMPRESS

キーワード
ゆっくりと時間をかけて成熟させる
華やかなドレスを着た女性が、豊かな自然の中にある豪華な椅子に座っています。
自然の中でゆっくりと時間をかけて生み出されていく豊かさや愛がこの絵で表現されています。
愛によって育み、実らせる。
あせらずに時間をかけて大切なものを守り育てていくことを表しています。
すぐに簡単にできることは、誰にでもできます。
あなたのかなえたいことを実現させたり、成功を手に入れるには時間をかけて物事に取り組んだり、アイディアを温めて、じっくりと成長させていくことが大切です。
正位置の意味
自然に任せる 時間をかけて成長 焦らない 放っておく アイデアを温める 余計な手出しをしない 愛 豊かさ 創造性 繁栄 母性 美 魅力 幸せ 豊穣 多産 包容力 余裕 慈愛 満足
逆位置の意味
簡単にできるものにとびつく 焦り わがまま すぐに○○したい 欠乏感 浪費 過剰 過保護 見栄っ張り感情的 嫉妬 依存 浪費 怠惰
IV.皇帝 THE EMPEROR

キーワード
自分に命令できるのは自分だけ
右手に王の象徴であるエジプト十字、左手に統治者であることを表す宝珠を載せた皇帝が描かれています。
威厳のある風貌で、牡羊の頭状の肘掛のある王座に座っています。
占星術では牡羊座は勇猛さや積極的に活動すること、情熱的に目標に突き進む性質があります。
皇帝はかつてのヨーロッパの政治的制度でいちばん上の立場です。
皇帝に命令をできる人物はいません。
このカードが出た際、物事の判断は人や占いに決めてもらうのではなく自らの意思で決断する必要があります。
自ら決意することにより、決断に責任を持ち、人生を積極的に生きていく強い意欲や使命感、自らを律して秩序を保つ力が生まれ、安定した継続力となるのです。
正位置の意味
自分で決める 決意 意思 信念 権力 責任感 安定 闘争心 野心 積極性 実行力 成功 父性 立法者 支配 リーダーシップ 力 堅固 偉大な人物
逆位置の意味
迷い 依存 後悔 傲慢 ワンマン 横暴 無責任 孤高の憂鬱 自信喪失 バイタリティーに欠ける 失敗 障害
V.司祭 THE HIEROPHANT

キーワード
心から納得できる信念を持って生きる
三重冠をかぶり、2本の柱の間に座る司祭が描かれています。
左手には三重の十字架を持ち、右手は祝福を示すサインを出し、足元には交わった鍵が置かれています。
この2つの鍵は天国の門を開く鍵と言われています。
2人の跪いた弟子が描かれており、司祭が教えを説いています。
司祭の教えは絶対的な正しさを持ち、疑う余地はありません。考えるまでもなく、それは受け入れられるべきものです。
私たちが人生という旅路の中で従うべきもの、それはそれぞれの心の中にいる司祭です。
「これをやらなければならない」という使命感や確信が自らの内に芽生えた時、それをしっかりと心の中に留め置き、信念として貫いて生きていくことが新たな可能性の扉を開くことにつながります。
正位置の意味
良心に従う 信念を持って生きる 正しい道を歩む 品格 信頼 信仰心 道徳心 モラル 徳の高さ 法律、規律の順守 社会性 規範 誠実 教え 学び アドバイス 尊敬 傾聴 啓示
逆位置の意味
良心を失う 悪魔と契約 不信感 無秩序 利己主義 ルールを破る 低俗
VI.恋人 THE LOVERS

キーワード
独立した個としての存在と成長
太陽は天頂で輝き、天使が両手を広げています。
地上にはアダムとイブが居て、彼らの後ろには生命の樹と蛇が巻き付いた善悪の知識の木があり、エデンの園の光景が描かれています。
アダムとイブは禁断の果実を食べてエデンの園から離れることになりますが、これは庇護されている状態から独立し、自らの力で組織や他人といった外部環境に依存せず、自分自身の判断、価値観、誇りを持って主体的に人生の舵を握る自立した存在として生きて、成長していくことを表しています。
自分の責任で進む道を選択し、人生を切り開いていくことで、自らを高めていくことができるのです。
また、一般的にこのカードは恋人というタイトルなどから恋愛成就、結婚、ときめき、快楽といった恋愛に関する意味もあるともいわれています。
正位置の意味
成長 独立 個として生きる 依存からの脱却 自立 自由と成長 純潔 愛 知性と感情の調和 選択の結果を熟考するべき 誘惑 魅力 美しさ 楽しさ 感性 共感 絆 異性 心を開く
逆位置の意味
過去への依存と後悔 誤った選択 誘惑に負ける 不誠実 心が離れる 関係が破綻 離別 優柔不断 遊び気分 快楽に溺れる
VII.戦車 THE CHARIOT

キーワード
自らの限界を超え勇敢に挑戦する
2頭のスフィンクスが引く戦車に乗った人物が描かれています。
手綱が無いのは、意思の力で戦車をコントロールしている為と言われています。
白と黒のスフィンクスは違う方向を向いており、全く違う性質であることを表します。
男性の意志が2頭のスフィンクスを制御しています。
意思が弱まれば戦車ごと引き裂かれることになるでしょう。
このカードは強い意志を持って前進し、自らの制限や限界を超えて勇敢に戦い勝利に向かっていくことを表します。
自分の目標に向かって進み、障害を克服する、強い意志で行動を起こす時であることを表しています。
失敗を恐れずに、勇気を出して前進するときです。
失敗がない人生は挑戦をしていない人生です。そこに成長はありません。
不安でも、自分の慣れ親しんでいる領域から出て、未知の領域へと進んでいくときです。
たとえ1回で勝利を得られなくても、後ろを振り返らずに前だけを見て、何度でも挑戦することが重要です。
自分には無理だと自らを制限することなく、高みを目指した挑戦が自分の未来を創っていきます。
挑戦した者にのみ勝利が訪れるのです。
正位置の意味
勝利、成功をつかみ取る 挑戦 行動の時 自分自身の意志 自分の制限を超える 失敗を恐れない
逆位置の意味
自己制御不可 暴走 好戦的 独断的 身勝手 暴力 停止 空回り 無気力 焦り 迷い 恐れ 混乱 劣勢 困難 挫折 失敗 敗北
VIII.力 STRENGTH

キーワード
困難に直面しても、逃げることなく向き合い続ける
頭に魔術師と同じマークを乗せた女性がライオンの顎を閉じさせようとしています。
彼女はライオンを手懐け、花の鎖で繋いでいます。
このカードのタイトルの「力」とは、単なる肉体的な力ではなく、ライオンに対する恐れや恐怖を克服するような、内面的、精神的な力を表しています。
ライオンは人間の中に存在する欲望や本能、低次な欲求を表しており、それをコントロールしている女性は忍耐力、自制心、不屈の精神など、内なる力の象徴です。
困難や障害、面倒事など逃げ出したいような出来事があったとき、誘惑などに耐える必要があるとき、我々は自らを制しそれらの問題から逃げずに、目を背けずに向き合い続けなければ乗り越えることはできません。
人間は他人や環境のせいにして逃げる理由を考えて楽な選択をしてしまいがちですが、その先に待つのはいつもと変わり映えしない現実です。
それは自ら可能性を閉ざしてしまう行為であり、そこに成長はありません。
もしあなたに目指すものがあるなら、このカードのメッセージを深く胸に刻む必要があるでしょう。
正位置の意味
困難、現実と向き合う 精神力 逃げない 衝動を克服 自制心 自分との闘い 困難に打ち克つ どんな困難にも屈しない 勇気 本能、欲望、感情を制御 内なる力
逆位置の意味
気の弱さ 根気の無さ 意志薄弱 諦め 甘え 甘やかし 弱さ、弱点、短所 破壊的欲求 自信喪失
IX.隠者 THE HERMIT

キーワード
自分自身との対話で可能性を見出す
隠者が1人きりで山頂に立ち、ランタンを掲げています。
彼が掲げるランプは「内なる光」を示し、自らの魂の導きを信じることを意味します。
このカードは、もしも多忙な日々を過ごしている場合であってもあえて立ち止まり、自分にとって大切なことは何か、自分には何ができるかを1人で時間をかけて熟考するべき時であるということを教えてくれています。
たとえ過去の自分がどんな自分であっても、それに囚われることなく自らの内に秘められた可能性を見出すために自問自答・内省することが大切です。
過去の自分が誇れるものでなかったとしても、人間は変わっていくことができます。
進む道を変え、過去の自分とは違う自分になっていくこともできるのです。
答えは、自分の中にあります。
隠者が他者との関わりを断つことができる山頂にいるように、意識を自分の外側ではなく内側に向けてください。
自分がどのような人生を歩みたいか?どう生きていきたいのか?自分にとって意味のある事とは何か?何となく生きるのではなく、自分が望む人生を手に入れるために何をするべきなのか?
それは決して楽な道ではないかもしれませんが、他者が何と言おうとも流されずに自分の中にある可能性を信じ、成長・変革への道を見出していくべきであるということを隠者は我々に伝えています。
時には、自分の人生についてじっくり時間をかけて考えてみる時間が大切です。
正位置の意味
立ち止まって自問自答、内省 知恵 叡智 気づきを得る 可能性の探求 真実 哲学的 俗世から離れる 孤独 自分なりの答え、個性
逆位置の意味
精神の成長が必要 未熟 間違った考えに固執 偏見 独りよがり 消極的 悲観的 閉鎖的 孤立 殻にこもる 卑屈 頑固 ネガティブ思考 自己肯定感が低い 賢明な助言を無視
X.運命の車輪 WHEEL OF FORTUNE

キーワード
自分の意思とは関係のない世の中の流れ
上昇するアヌビス、輪の頂上にスフィンクス、下降するタイフォンや、エゼキエル書の4つの生き物、エゼキエルの幻視に基づく輪の意匠が描かれています。
この絵は人間の人生の流転や流動的な宇宙の永遠の動きを示し、スフィンクスはその中で均衡を保っています。
T A R Oの文字、神の名を示す4文字は神の摂理が全てのものを貫いてあることを示しています。
このカードは自分の意志や努力といったものではどうすることもできない世の中の流れを表しています。
人生を生きていくうえで、自分の意思ではどうしても変えることができないものが多々あります。
他人の評価や感情、過去の出来事や結果、生まれ持った自分の身体、環境や外部要因、未来の不確定要素…
そのようなことに執着しても感情が消耗し、自分のエネルギーを削り続けることになり、他責思考や自己否定に陥ってしまいます。
どうにもならないことは、受け入れるしかありません。
他人に期待しすぎると、現実とのズレにより失望や不満が生まれます。
余計なものは手放し、コントロールできないものにしがみつくのはやめるべきです。
自分でコントロールすることができる、自分の思考、行動、選択にエネルギーを使うことが大切です。
正位置の意味
自分の意思とは関係のない世の流れ 幸運 運命 宿命 チャンス 転機 周期 変化 自然の法則 神の摂理 神意
逆位置の意味
流れに逆らう、乗れない チャンスを逃す 停滞 遅延 カルマ 悪運
XI.正義 JUSTICE

キーワード
天秤が釣り合う因果関係
赤い服を着た女性が剣と天秤を持ち、椅子に座りまっすぐと前を見ています。
この女性は正義に基づき物事を正しい視点から見て判断し、決断を下します。
何が正しいのか、どんな選択をすべきか、時に天秤にかけるかのように比較検討し、時に対話を通し、時に情報を収集し、あらゆる手段を行使して考えて考えぬいて決める時だということをことをこのカードは伝えています。
多くの選択肢は、完全な正解がありません。
納得のない決断には、後悔が残ります。
自ら納得した決断を下すことで、後悔を切り捨てることができます。
正しい判断や答えを導き出すプロセスや問題に向き合う誠実さ、責任ある選択が求められる場面を示しています。
しかし我々が生きるこの世界では、正しい行いや努力が必ずしも報われるとは限りません。
そこにはさまざまな要因が絡みますが、その一つに「正しさや努力の方向性の誤り」があります。
世界は残酷なほどに公平です。
正義の女神の判決には一切の私情は存在しません。
このカードは、真に正しい選択を見極めたとき、はじめて因果が均衡し、努力に応じた結果がもたらされることを示しています。
西洋では剣と天秤を持つ正義の女神の姿は、司法や裁判の公正さを表す象徴であるため、裁判のカードともいわれています。
正位置の意味
天秤にかけて判断 熟考して決める 冷静な判断 決断 対話 情報収集 誠実 公平 バランス フェア 感情抜き
逆位置の意味
不透明 嘘 偽善 悪事に手を染める 不当 私情 感情的 公私混同 偏見 偏り 独断と偏見 不条理 依怙贔屓 不平等 矛盾 過剰な厳しさ 迷い 優柔不断
XII.吊るされた男 THE HANGED MAN

キーワード
固定観念の呪縛からの目覚め
タウ十字形の絞首台に人が吊るされており、卍を形作っています。
彼は聖画の殉教者の様に頭のまわりに後光があります。
吊り下げられている木は生きており、葉を茂らせています。
表情は苦痛ではなく深い恍惚状態です。
この吊るされて身動きが取れなくなっている男性の絵は、様々な意味を内包しています。
低次な意味では、問題や悩み事に対して建設的な思考ができず、不平不満や「たられば」ばかりを考えたり、反芻思考に陥ったり、安易な方向に理由付けして納得させる都合のいい考え方による思考停止や、固定観念が今の状況に縛り付けていることを意味し、
より高次な意味では、困難な状況の中で発想を転換して新たな視点や悟りを見出すこと、絶対的な答えは存在しない問題に対して安直に物事を決めつけるのではなく、考え続けることでそれまで持っていた固定観念から脱却することを表しています。
正位置の意味
固定観念から脱却 新しい視点 柔軟な発想 悟り 考え方の転換点 新しい価値観 精神、魂の成長 思考が明晰 自己研鑽 試練 忍耐 修行 実り 犠牲 報われる苦労 偉大な覚醒に関する暗示
逆位置の意味
啓示を得るに至らない 視野が狭い 報われない苦労 我慢 動くことで失敗 逃げずに戦うことの必要性 解放 現状の打破が近い
XIII.死 DEATH

キーワード
終わりを意識することによる変容
騎士は神秘の薔薇を描いた黒い旗を持ち歩み、地平線の彼方の2本の柱の間からは不死の太陽が輝いています。
騎士は武器を持ちませんが王、子供、処女が彼の前に倒れ高僧は合掌し自らの死を待っています。
私たちは日々の何気ない暮らしの中で忘れてしまいがちですが、何事にも終わりはやってくるものです。
「死を忘れるなかれ」という言葉もありますが、漠然と生きるのではなく今この瞬間瞬間を大切に生きることがより高次の自分への変容を促します。
死のカードは破滅ではなく、重要性の低いものを終わらせ本当に目を向けるべきものへと我々を導くことで、限られた時間を最大限に生きるための変容の力を象徴します。
「自分はいつか死ぬ」ということを自覚することで、虚栄心や失敗への不安、人生において大した意味のない行為への欲望から解放され、自分にとって本当に意味のあることに意識を向けて生きていくことができるのです。
正位置の意味
新しい魂への生まれ変わり 変わるべき時 古い考え、信念、習慣からの解放 何かを手放す(手放す時) 新たな可能性 再出発 終わりと始まり 再生 変化 清算
逆位置の意味
惰性 変化を受け入れない 執着 固執 未練 停滞 絶望
XIV.節制 TEMPERANCE

キーワード
異なるものの融合がもたらす覚醒
額に太陽のサイン、胸に7を意味する三角形と四角形を付けた天使が描かれています。
聖杯から聖杯へと生命のエッセンスを注いでいます。
片方の足は大地に、もう片方は水中にあり、様々な要素の調和が示されています。
まっすぐな径が続き、その上には王冠の形をした輝きが見えます。
この絵の主題は異質なものを混ぜ合わせることにあります。
意見Aと対立する意見B、あるいは火と水といった全く異なるものを混ぜ合わせるかのように、ひとつの物事に偏ることなく適度な立場で、対立物の均衡を保つことが、感情や先入観に左右されずに物事を正しく見極めるための鍵となります。
両極端にならずに均衡を保ち、異質なものを混ぜ合わせることで調和や中庸がもたらされ、そこから創造や革新へとつながります。
また、受動的で無意識に生じる欲求から主体的で意識的に選び取った志への目覚めとも関連しており、高次の次元への上昇を意味します。
それは人生をより良く変えていくために、自らを変えていく過程でもあります。
正位置の意味
目覚め 2つが1つになり新しいものが生まれる 受け入れ 高次な新しい生命 変容 融合 合一 統合 調和 精神と物質の調和 適応 成長 バランス 中庸 浄化 節度 管理 理性 感情の入り乱れを受け入れ
逆位置の意味
不調和 馴染まない 異質なものを受け入れない バランスの崩れ 偏り 不一致 不和 不安定 確執 行き違い 齟齬 反発 淀み 不摂生 節度が無い
XV.悪魔 THE DEVIL

キーワード
思い込みや欲望への依存によって支配される思考
メンデスの山羊(バフォメットとも呼ばれる)が祭壇の上に座っています。
右手を上げていますが、これは教皇の祝福のサインと逆の意味を持ちます。
左手には大地に向けた逆さまの松明があり、額には逆向きの五芒星があります。
男性と女性が鎖で繋がれています。
この悪魔のカードは、常識や当たり前、タブー、「絶対」「必ず」といった思い込みによって物事の良し悪しを決めつけること、そしてそのような思考に支配される危うさを示しています。
また、本来は控えるべき欲望に対して、「今日だけは」「少しくらいなら」と理由をつけて自分に言い訳をし、結果として同じことを何度も繰り返してしまう悪習の常態化も表しています。
悪魔のカードは、そうした人間を縛りつける見えない鎖の存在に、私たちを気づかせてくれるのです。
生きていくうえで直面する困難や問題には、明確な一つの答えがないものも多くあります。
しかし人は、悩みから解放されたいがために、自分を楽にしてくれる考え方や、生きづらさを和らげてくれる価値観を、絶対的なものとして疑わずに受け入れてしまうことがあります。
そしていつの間にか、それなしではいられなくなってしまうのです。
悪魔は、私たちを甘い言葉で誘惑し、依存させ、本来向き合うべき根本的な問題から目を背けさせます。
それが望ましくないものである場合、「このままではいけない」と感じて習慣を変えようとしても、心理的ホメオスタシスが足かせとなることがあります。
首につながれた鎖を外したつもりでも、気がつくとまた、元の鎖につながれた状態へ戻ってしまうのです。
だからこそ、私たちは悪魔に捕らわれないために、メタ認知能力を働かせる必要があります。自
分を客観的に見つめ、何に縛られ、何に依存し、何を「当たり前」だと思い込んでいるのかを見直すことで、自己認識を高め、必要なときには変化していかなければならないのです。
正位置の意味
特定の考えに囚われている状態 依存 呪縛 中毒 悪縁、悪癖や悪循環に向かい合い断ち切るべき時 本能 低次の自己 理性を失った常態 快楽に溺れる・抜け出せない 物質主義
逆位置の意味
堕落 欲にまかせた行動 悪いことを正しいと感じる 惰性に流される 誘惑に負ける 魔が差す 心の弱さ 歯止めが利かない 快楽 依存 物質主義 束縛 悪縁 腐れ縁 好ましくない関係 傲慢さ 欲望にとらわれない 解放 依存から抜け出す 更生 自由な選択 幻想を見破る 覚醒 現状打破 真面目
XVI.塔 THE TOWER

キーワード
価値観の崩壊・刷新
天から雷が落ち、直撃しています。塔は炎を上げながら崩壊し、人が落下しています。
周りにはヘブライ文字のヨッドの形状をした火花が飛び散っています。
恐ろしい光景が描かれていることからトラブルや事故を意味するともいわれていますが、このカードはそのような物質的な衝突ではなく、我々の内面にある考え方や価値観の崩壊を意味しています。
思考が感情に支配されたり、あるいは逆に感情が思考に抑え込まれることにより、俯瞰した物の見方が出来なくなると、人はその考えを信じ込み疑うことを拒みます。
自らが正しいと信じている物の捉え方がすべて正しいとは限りません。
特定の価値観に固執することが生きづらさに繋がることも多々ありますが、多くの人々は現状維持バイアスが足かせとなりそこから抜け出すことができずに悩み続けます。
本当はそこから抜け出すと楽になれるにもかかわらず…
そのような価値観への固執に捕らわれることなく、知的謙虚さを失わず、問いを止めることなく、価値観を常に刷新していくことが大切です。
崩壊しているのは、真実から目を背けて築き上げられた、誤った価値観なのです。
塔の崩壊はそういったものからの開放も意味します。
最初は大きなショックを受けるかもしれませんが、やがてそれこそが正しい道であったと理解できるときが来るはずです。
正位置の意味
価値観の崩壊 真実の露呈 固定概念や常識を一新 創造のための破壊 天啓 浄化 未来は予測できない 衝撃的な出来事 アクシデント トラブル 破滅 天変地異 急展開 大きな変化 解放
逆位置の意味
旧態依然 変わろうとしない 緊張状態が続く 崩壊目前 崩壊を免れる 小さな災難 正位置より程度は小さいが同じ意味
XVII.星 THE STAR

キーワード
永遠に輝き続ける生きる希望
8つの光条を持ち光り輝く星が、同じく8つの光条を持つ小さい7つの星に囲まれています。
裸の女性は左の膝を大地につき、右足を水の上に置いて生命の水を注いでいます。
背後の灌木には鳥がとまっています。
夜空に絶えることなく輝き続ける星は、私たちに夢を与えてくれます。
そしてたくさんの光輝く星の中でひときわ強く光っている星が、勝ち取るべき希望の星です。
それは例えるなら、星一徹、星飛雄馬親子が目指した巨人の星、山中鹿之助が目指した尼子家の再興のように、これだけは決して諦めたくない、命を懸けて挑みたい、という人の魂の中心にある暗闇の中でも自分を導く光であり、その希望へ向けられるレーザービームのような一転集中の強い愛情が生きる力となります。
もちろん勝利は確約されたものではなく、その道のりは決して楽なものではありません。
だからこそ、余計な欲望や一時的な感情に囚われずに、手放すべきものを見極めることも大切です。星は、永遠の象徴です。
たとえ大切なものや信じていたものを失い、心が黒い雲に覆われてしまったとしても、その奥にはなお消えることのない純粋な願いや本当に求めているものが静かに輝いています。
正位置の意味
希望 輝き 理想 憧れ 目指すべき道しるべ 古い思い、感情をを水に流す(手放す) 癒しと再生
逆位置の意味
失望 悲観 誤った希望 願いは叶わない 高望み 非現実的 妄想的希望 幻想 希望が無くなる がっかりする出来事 目的から遠のく
XVIII.月 THE MOON

キーワード
未知への不安、恐怖、怒り
月が慈悲の面と言われる右側に向かって満ちており、32本の光条を放っています。
月の知的な光が照らす道の向こう側には、未知の謎があります。その恐怖は私たちの動物的な性質を明らかにします。犬、狼、更に下等な野獣よりも醜悪なもの絵によってそれが表現されています。このカードは人間の想像力による未知への恐怖心や不安などの感情が描かれています。
知性の顔は、不安に対して静かに視線を向けています。
思考の雫が落ち、平和と安静を伝えています。まずは、感情に支配された心を整え、バランスを取り戻すために、静かに落ち着きましょう。
あなたは間違っていませんし、悪くもありません。立ち止まっても大丈夫です。今は見えなくても、どんな状況でも、希望は消えていません。自分を責めるのではなく、これからの選択に目を向けていきましょう。いつまでも負の感情を反芻して悩んでいても、何も変わりません。前に進むことはできません。不安を手放すために最も有効なのは、前向きな一歩を踏み出すことです。
不安にを解消するために自分にできることを、小さな一歩でも良いので行動してください。行動することで、不安を解消していくことができます。
そして、どうにもならないことは手放しましょう。対処すべきことに集中し、やるべき範囲を決めたら、あとは面倒なことは考えずに流れに任せればいいのです。悩みの種が克服され勝利がもたらされた先には大いなる喜びと学びがあり、その局面においては自らの情動をより適切に扱うことができるようになるでしょう。
正位置の意味
未知、わからないことへの不安や恐れ 上位で未知の世界 新しい精神世界への向上 知性と獣性 理性と本能 未知の秘密 謎 想像 不安 憂鬱 恐怖 暗中模索
逆位置の意味
不安や障害の解消 すっきりする 誤解が解ける 状況が良くなる 乱れた感情 疑心暗鬼 誤解 不安定 気分の揺れ、落ち込み
XIX.太陽 THE SUN

キーワード
なぜ?という純粋な問いから生まれる本当の自分
輝く太陽のもと、白馬にまたがった子どもが、両手を大きく広げています。
通常であれば手綱を握り、行き先を自らコントロールするものですが、このカードではあえてそれを手放しています。
それは、結果や勝ち負けへの執着、「普通はこうする」という発想から離れ、純粋で開かれた心のままに進む姿を示しています。
このカードが出たときは、子どものような無垢な気持ちで、先を案じすぎず、自分なりの感性で物事を楽しんでみるとよいでしょう。
目的に縛られない遊び心こそが想像力を豊かにし、自由で創造的な発想を生み出します。
そして、当たり前だと思っている日常にこそ、「なぜ?」と問いかける子どものような純粋な意識が、新たな光をもたらします。
その先には、可能性に満ちた新しい自分との出会いが待っているはずです。
太陽は意識的な自己を象徴するカードであり、月の無意識の闇を越えた魂が、光そのものとして輝く段階を表しています。
正位置の意味
新しい自分 自由な思考、発想 相対感からの解脱 純粋 無邪気 素直 喜び 楽しさ 明るい ポジティブ エネルギー 活力 楽天的 開かれた心 幸福 祝福 満足感 遊び 開いた気持ちで全てを楽しむ
逆位置の意味
穢れ 暗黒 暗さ 悲観的 ネガティブ 虚栄心 エネルギーの低下、または過剰 自信過剰 正位置より程度は小さいが同じ意味
XX.審判 JUDGEMENT

キーワード
眠っている可能性を呼び覚ます、変革のきっかけ
雲に包まれた大天使が十字の付いたラッパを吹き、死者が墓から立ち上がり、驚き、崇拝、恍惚の状態にあります。
それは彼らの内面から聞こえた神の呼びかけに答え、革変という大いなる作業を達成したことを示します。
私たちは日々、同じように見える日常を繰り返しながら、その中で少しずつ未来を形づくっています。
しかし何を選択し、どのような行動を取るかは、「あれは自分にはむいてない」「いつもこれにしているから」というように思考の中でパターン化されており自由に選んでいるつもりでも、気づけば慣れ親しんだ選択肢ばかりを選んでいることがあります。
審判のカードに描かれている天使の呼びかけは、そういった決めつけや思い込みのせいで眠らされている可能性を目覚めさせます。
天使の呼びかけに応じることによって、あなたの中にある潜在的な力を呼び覚ます事へと繋がります。
新たなアプローチで自分自身を変化させていくきっかけとなるものが審判のカードです。
このカードが出たときは、これまでの考え方に制限されることなく、違った発想や物の見方、新しい行動に目を向けるときです。
そうすることで、内に秘めた可能性を開花させていくことができるでしょう。
正位置の意味
眠ってる可能性が目覚める 別の可能性 革変の達成 永遠の生命 審判 日々の行動の結果 良い知らせ 許し 復活 再生 再始動 救済 成功 認められる チャンス 新しい自分 新しい局面 精神的目覚め、成長 ステップアップ
逆位置の意味
裁き 警告 悪い知らせ 失望 罰 バチが当たる 結果が出ない 希望が叶わない チャンスを掴まない タイミングを逃す 過去にとらわれる
XXI.世界 THE WORLD

キーワード
完成と新しい世界の始まり
新約聖書の4人の福音書記とされる生き物の中央に女性が踊っており、両手にワンドを持っています。
人間は風、鷲は水、獅子は火、牡牛は地の四元素や占星術の固定宮のシンボルであり、花輪や2本のワンドを持つ女性はこれらの要素の統合による世界の完成を意味します。
また、このカードは完成と同時に、物事が定まることによって受ける制限の存在も示唆しています。
例えば、私たちは人間である為、鳥のように自らの羽で空を飛び回ることはできません。
そして精神も同様に、気づかないうちに様々な制限の中に縛られています。
私たちは、これまでの人生の中で形づくられてきたイメージや、良い・悪い、好き・嫌いといった認識をもとに、さまざまな出来事や物事を判断しています。
そして、それらは日々の生活の中で無意識に作用し、習慣化され、慣れ親しんだ安心できる範囲の中だけで生きるようになっていきます。
しかし、その安心できる範囲は、同時に私たちの可能性を狭める枠にもなり得ます。
だからこそ、このカードはそうした無意識の枠組みに気づくことの大切さを示しています。
無意識のうちに自分を縛っている制限から抜け出し、物事の捉え方を見直すことができれば世界はまったく違ったものに見えてくるでしょう。
世界のカードは、創造の過程における最終的な完成の領域であると同時に、私たちが自分自身を見つめ直し、自分なりの世界を創造していくための出発点でもあります。
正位置の意味
統合 新しい世界 新しいフェーズへの移行 自己知の究極 合一 調和 完全 完成 達成 成熟 最高 極める 完結 終わりと始まり サイクル 祝福 永遠 יהוהの力と恩寵
逆位置の意味
未完成 不完全 中途半端 不調和 受け入れない

